KAAT EXHIBITION 2022 鬼頭健吾展 Lines
横浜の中華街の近くにあるKAAT神奈川芸術劇場にて7回目になる「KAAT EXHIBITION」が開催されていました。
しかも今回は私が勝手に追っている現代アーティストの鬼頭健吾さんが1か月限定で手掛けているというではありませんか!!
彼にとっても過去最大のインスタレーションだとか。
インスタレーションとは、日本語でいうと空間美術というもので、その名の通り、ある空間や場所を丸ごと作品にしてしまうことなんです。
ということで、横浜に行くしかありません✌
鬼頭健吾展 Lines!ありました!
外からも鬼頭さんのエッセンスが溢れてますね
劇場入り口の天井の抜けた開放的なアトリウムに色彩が展開されていました。
この下に敷かれたカラフルなカーペットも作品の一部です。
たくさんの人が訪れたのでしょう、足跡が沢山ついて汚れていますがこれもまたアートの血と肉に…
インスタレーションの面白い所は空間自体が作品となっているので360度のあらゆる角度から楽しめることなんです♪
目にも鮮やかな蛍光色(この色彩も鬼頭健吾節炸裂ですね)に塗られた角材が200本、これまたカラフルな靴紐?らしきもので吊るされています。
シンプルでいて複雑を極めています。
まさに色彩のシャワー!
真下からのアングルはちょっとドキッとしますね。
一人で怪しい動きを見せながら上へ下へ右へ左へと縦横無尽に探った末に見つけたとっておきのアングルを紹介します!
じゃじゃん!
この2枚は2階から3階へ行くエスカレーターのほぼ3階につく手前から見える景色です^^
ずっとそこにあるのに一瞬しか見れないこの儚さと永続性のせめぎ合い!
少しの角度の違いでこれほどまでに表情を変える面白さといったら!
鼻息フンフンです!
密度の濃淡の美しさがたまらないです!
うぉぉ…!と思わずエスカレーターをおかわりしました。
ご馳走様です。
KAATの多面的な白と茶色の壁と黒いエスカレーターの裏側のシャープな感じ
そしてそこに降り注ぐ意志の強いカラフルな雨と、空気や風がやさしく薫るような靴紐のコラボがずっと昔からそこにあるかのように収まっています。
鬼頭健吾さんの作品は日常的なものを用いたもので有名で、フラフープやシャンプーボトルなどがよく知られているかと思います。
皆さんもぜひ今を生き、活動する現代アーティストにも注目してみてください!
私はまだ鬼頭健吾さんにお会いしたことはありませんが、同時代に生きていることが嬉しいです!
鬼頭健吾
1977年愛知県生まれ。京都芸術大学大学院教授。2001年名古屋芸術大学絵画科洋画コース卒業後、2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科油画修了。主な個展にハラミュージアムアーク「Maltiple StarⅠ,Ⅱ,Ⅲ」展、グループ展には、森美術館「六本木クロッシング2007:未来への脈動」展、国立新美術館「アーティストファイル」展、エルミタージュ美術館「Mono No Aware」展、高松市美術館「ギホウのヒミツ」展、2020年、京都市京セラ美術館にてリニューオープン後、初の展覧会として個展「Full Lightness」が開催された。2008年五島記念文化賞を受賞しニューヨークに1年滞在し、その後ドイツベルリンにて制作活動。フラフープやシャンプーボトルなど、工業製品の現代的なカラフルさと、生命体や宇宙を感じさせるような広がりを融合させた作品で、国内外から高い評価を受ける。