大阪歴史博物館「絶景!滑稽!なにわ百景!」特別展
大阪歴史博物館で現在開催されている特別展は
「〜浮世絵師たちが描く〜絶景!滑稽!なにわ百景!」
面白そうな匂いはプンプンしてたんですが、期待以上でした!
大阪歴史博物館でタイトルにもなにわを謳ってるだけあって、大阪が舞台の浮世絵たちがズラリ
しかし今回の浮世絵は絶景!滑稽!なものに焦点が当てられているんです。
初めは、北斎や広重らによる真面目な大阪の名所絵などから始まります。
そして奥へ進むにつれ歌川芳梅や耳鳥斎による滑稽シリーズが…笑
今展の看板絵でもあるこちら。なかなか激しい場面です(笑)
滑稽シリーズの解説文はなぜか突然コテコテの関西弁で書かれていてクスッとさせてきます。
こちらの場面は、船から陸に上がる時に渡る板橋でバランスを崩した女性がひっくり返ってしまい、後ろの男性はこの数秒後に多分ばっしゃーん。
そして前に立っていた男性の顎に板橋が華麗にアッパーカット!(解説文でもアッパーカットと書かれていました(笑))脱げた下駄も空を舞っています。
思わず見ているこちらも声が出ちゃいそうな一枚。
こちらは、お茶屋で目隠しして女の子と楽しくわちゃわちゃ追いかけっこしていた最中、掴んだのがお侍さん…!!この無礼者っ!にパニック起こしてご馳走が入ったお重箱もどんがらがっしゃん!
いやぁ…羽目は外しすぎちゃあいけません!
にしても背景の景色の美しさと人物の何とも言えない動きのある表情が絶妙にマッチしていて江戸時代の大阪の日常の一コマって感じが強く感じられますよね。
さあさあやってまいりました耳鳥斎(ニチョウサイ)
こちらはあらゆる職業にちなんだ26個の地獄が皮肉たっぷりの笑いを込められて書かれているうちの1つです。
ちなみにこちらは歌舞伎役者の地獄です。
役者だった彼らが鬼に大きな大根を口にねじ込められています。
…役者、大根…そう、大根役者…!!!!ヒィ!
その他にもところてんの地獄やら、そしてこれは飴屋の地獄。
飴のように引き延ばされて丸められてます。たまったもんじゃない!
前期後期でみれる地獄が変わるそうです。
こんなことにならないように生きていかねばですね。うむ。
忘れちゃいけないのがなにわのマルチタレント、暁鐘成!
学者であり、芸術家であり、商人であり、プロデューサー!
「天保山名所図会」は、今でいう旅行ガイド本みたいなもので、さらにその広告まで自ら作っちゃってるんですね。
この時代にも広告なるものがあったとは…
あとは和漢三才図会のパロディとして無飽三財図会。
これまた面白い皮肉がたっぷりでした!
吉原に通うお客さんのタイプ分けを天文を測る六分儀に例えて書かれていたり、須弥山を花魁の後ろ姿にたとえていたり。
↓こちらの2編1と初編3です。
浮世絵って地味…つまらなさそう…って思っている方も多いかとは思いますが、そんなことは全くなくて老若男女楽しめるものだと思いますよ♪
江戸時代の人々が何を見て何を笑っていたのか、より身近に日常の一コマを垣間見れる展示でした。
期間 2022年4月23日~6月5日
一般 1000円
高校・大学生 700円
休館日は火曜日