【アルノルフィーニ夫妻の肖像】ヤン・ファン・エイク②
さてさてヤン・ファン・エイクの傑作の中でも忘れてはならないもう一枚をご紹介!
ジャジャン!
アルノルフィーニ夫妻の肖像です!
《アルノルフィーニ夫妻像》ヤン・ファン・エイク|MUSEY[ミュージー]
驚くべき精巧さ。
手を伸ばせばその部屋の中の物を手に取ることができそうなくらい!
ワンちゃんは何犬なんでしょ…笑
テリアの雑種…?
まあそれはさておき、
この絵を目にした当時の人たちの驚きは想像に難くありませんよね。
むしろ引いてたくらいかも。
イタリアの商人アルノルフィーニさんが今でいう出張でネーデルランドに花嫁のチェナミさんと来ていた時にヤンファンエイクに頼んだ肖像画だそう。
ブルジョワの匂いがぷんぷんします!
この絵は2人の婚約式の瞬間を描き留め、この大切な瞬間の証人としての役をも受け持っているといわれています。
今でいう市役所の特設スペースで写真撮るみたいなもんでしょうかね!
この絵のちょうど真ん中にかかっている鏡を拡大してみると…
完全に鏡そのものヤンファンエイクに隙はない!
拡大すればするほどわかる凄さです。
ちゃんと夫妻の後ろ姿があり、そしてヤンファンエイクらしき画家の姿も映っています。
窓の外の景色もちゃんと鏡にそって湾曲して遠近法がなされ、調度品も鏡に映したものを写真におさめたかのよう…!
鏡の周りの縁の部分には飾りがあるのですが、キリストの生涯がきっちし描き込まれています。
どんだけ細かいんだ…
81.8×59.7のサイズなのでそんなに大きくないのにも関わらずにです。
凄まじい集中力…
プライベートはどんな人物だったんですかね。
多分、突然変なところでこだわりとか持ってそうですね(偏見)
しかもそれに執拗なくらい執着したりね(偏見)
鏡の上に字が書かれていますがこちらは
"Johannes de eyck fuit hic"
ヤン・ファン・エイクここにありき
と書かれています。
先ほどの婚約式の証人とすると、法的な契約のサインと考えたらよりしっくりきます^^
提出完了受理されました!
目に映るとおりの現実を描くという革命的なことをフランドルにおいて成し遂げた彼の精神力もなかなかにタフだったのでしょう。
絵画は、聖書の物語を感動的に伝えるのに役立つだけでなく、現実世界の断片を鏡のように映しだすことにも使える
(美術の物語)
この考え方はこの先の芸術の世界に大きな影響を与えました。
あらゆる時代において革命の始まりはかなりの抵抗を生むものでありますが、流れが変われば一気に怒涛の速さで物事が新しい方向に進みはじめます。
アルノルフィーニ夫妻の肖像は、ロンドンのナショナルギャラリーの秘宝なのでこれまた日本にやってくることはこれから先もほぼほぼ無いといえそうですね…
ナショナルギャラリーといえば!
2020年には上野の国立西洋美術館に2020-2021にかけては大阪の国立国際美術館にてロンドン・ナショナル・ギャラリー展が開催されて大いに盛り上がりましたね!
いやーでも早くまたロンドンに行きたいな!
航空費はかかりますが…
ナショナルギャラリー然り、大英美術館もテートブリテンも、そしてV&A博物館も…あげていったらきりがないくらいロンドンのアートスポットは充実していて時間が足りません!
前に行ったときも、ロンドンの食事のまずさを気にする暇もなかったです(笑)
しかも入館料は上に挙げた所はもちろん、基本的にどこも無料のところばかりです✨
ちなみに、V&A博物館の分館がダンディというエジンバラよりもさらに北に開館したんですが、この建築をね!あの隈研吾さんがね!設計なされたのですよ!!
隈研吾建築ハンターを人生の目標に掲げた私としてはね、いつかは行かないと!ね!