超コレクション展 第2章 Hello Super Star!【過去美】
本日は大阪中之島美術館の超コレクション展の2章です!
なお、超コレクション展の期間は終了していますが、中之島美術館の素晴らしい所蔵作品を紹介したい思いで引き続き書いていきたいと思います!
第2章 Hello Super Star!
こちらのコーナーでは、これまで国内外の美術館に貸し出ししてきた超人気者の代表作がズラリと並びます^^
ホームである中之島で念願の公開です!
まずは少し既視感がある不思議な作品から
男性の後ろ姿に浮かぶ女性。こちら美術好きの方ならどこかで見たことあるのでは…?
そう!ルネサンス期の象徴であり、西洋美術の中で最も有名な絵画のひとつといわれるボッティチェリの「プリマヴェーラ」
そこに登場する花の女神フローラです。
ちなみにもっとも有名でありつつ、最も議論の的になり未だに謎が多い絵画のひとつとも名高いんです。
また話がそれていきました(笑)
マグリットの作品にもどりましょう!
タイトルにもなっているレディ・メイド
こちらの意味は既製品です。
既製品の花束…なんとも味気のないタイトルになりました。
この絵について、
「男は雲や木や家のように見える幻影である。私は彼の重要性を否定しませんし、かといって私は世界が視覚的に提供している任意の卓越性も与えていない。」
と言葉を遺しているそう。むむむ…
理性を否定したニーチェ(19世紀後半から20世紀初頭の画家間で大フィーバー)や無意識の世界を広めたフロイトらの思想に影響を受け、現実には再現できない心情や現実の背後にあるものを描き出そうとしたマグリットらシュルレアリスムの画家たち。
彼のこの言葉からも一筋縄ではいかない感じがびしばし伝わってきますね!
マグリットに関してひとついえるのは、謎をキーワードとしていること。
絵は詩であり、その詩は謎を呼ぶ。
未だに謎を呼び起こし続ける「プリマヴェーラ」とはそういう意味においてぴったし!
みなさんはここからどういうものを感じますか?
いかにせよ、マグリットはこの絵を構想の段階からそして描き終えてからもニヤニヤしていたに違いない!
ちなみに、この絵の男性よろしく山高帽に黒いスーツはマグリットのトレードマークでもありました。
というかその当時の男性の定番スタイルで、攻めたファッションしそうな彼ですが、むしろそういう大衆の中に埋もれることを好んだそう。
マグリットの「人の子」という作品ではこの男性らしき人が正面を向いて立っていますが、その顔は青りんごで隠されています。
隠されていることによって、作品は観ている側の脳内と合わさって完成するとういう神秘さも生まれています。
マグリットの青りんごといえば!
ビートルズのアップルレコードのあの青りんごのロゴは、ポール・マッカートニーが所有していたマグリットの作品からきたものだそうです^^
お次はモディリアーニ!
https://nakka-art.jp/untold-99-stories/story02.html
国内唯一のモディリアーニによる裸婦像
なんと中之島美術館の海外作品購入第1号目!
超イケメンでモテモテだったモディリアーニ
北イタリアの西海岸の港町リヴォルノで生まれた彼は、祖先をたどれば哲学者スピノザに繋がるという名家の血をひいていました。
のちにパリへ出てきて貧乏に窮しますが、それは彼が酒や薬に溺れ、母からの仕送り額を上回ってしまっていたから。
きっと頼めば簡単に仕送りの金額はあげてもらえる裕福さであったのに、父なきあとの一人暮らしの母を心配させてはいけないと催促はしなかったそう。
うーん。このクズ要素と優しい心を持ち合わせていたこともモテモテの秘訣だったのかもしれない…(笑)
しかし、幼い頃から病気がちで肺結核も患っていた彼は35歳で早すぎる死を迎えます。
モディリアーニの絵はひと目で彼の作品だとわかる特徴的な部分がありますよね。
それは瞳のない目だったり、長すぎる首やひょろりとした身体の線だったり。
これは、彼がもともと彫刻家であったことに由来すると思われます。
彫りたいあまり、線路の枕木を盗むことも多々あったとか…
もっと他にあったでしょう…!
私が小さい頃、モディリアーニの描く人がとてもこわく感じていました…
ですが、前にテレビをそれとなく見ていたらあるイタリア人の女性が出てきたんです。
その人がまあモディリアーニの絵の人に似ていることったら!!
あ、本当にイタリア人にはこういう人がいるんだと思ってから一気に愛着が湧いて今では好きに変わりました!笑
何事においてもきっかけなんていうものは些細な事であることが多いですよね!
そして私が大好きなマーク・ロスコ!
(DIC川村記念美術館では、マーク・ロスコだけの本人にとっても夢の部屋があるんです!)
かなり印象的で好き嫌い分かれそうな森村泰昌の「美術史の娘(劇場A)」
こちらはマネの代表作「フォリー=ベルジェールの酒場」(先日、コートールド展にて来日してました)の絵のセットを精巧に組み立て、実際に自らが主人公ともいえる真ん中に立つ女性に扮して名画になりきるというもの。
思わずワッ!てなりますよ(笑)
ジャン=ミシェル・バスキアもお忘れなくです!
バスキアまでもがここにあるとは驚き!!!
10代よりグラフィティ・アーティスト(簡単にいうと落書きアート)活動をはじめ、17歳頃から本格的にアート活動スタート、そして27歳で夭折します…
ジャズ界でいうクリフォード・ブラウンのよう…
10年間の短い期間で彼は1000点以上もの作品を世に遺しました!
10年間の期間というとゴッホもそうですね。
バスキアは創作中には音楽をずっとかけていたそうで、ジャズもよくかけていたそうです。
(特にチャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、ディジー・ガレスピー)
ちなみに私はそんなジャズミュージシャンたちが作中に登場する「Horn Players」(1983年)の小さい複製画を家に飾ってます^^
可愛かっこいいんだこれが!
長くなりすぎました…
最後に思わずおおって思ってしまった一枚を
!!!!!!